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塗装技術の門

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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【有害大気物質特論】ガス吸着装置



 ガス吸着は、ガス中の特定成分を活性炭などの吸着剤に吸着させて分離する操作で、一部の特定物質、悪臭などの処理に用いられます。ガス吸着の特徴は表のとおりです。
 吸着剤が気体と接して平衡状態にある場合、その吸着量は気体の濃度(分圧)と温度により変化します。これらの関係を表すものに吸着等温線があり、一定温度における互いに平行な吸着量とガス濃度との関係を表すものになります。
 代表的な吸着等温線には、近似的に表した実験式のフロイントリヒの式、固体表面は多分子層で覆われるとして、Brunauer,Emmett,Tellerが導いたBETの式があります。BETの式は活性炭の表面積測定に用いられます。
 被吸着物質の分圧が下がるか、温度が上昇すれば、吸着量は減少し、被吸着物質が吸着剤から脱離して気相に出てくる。この現象を脱着といいます。
 また、吸着材の充填層に被吸着物質を含むガスを流すと、充填層出口ガス中の濃度がある時間以降に急激に増加し、ついに入口濃度と等しくなります。この現象を破過、層出口濃度が急激に増加する点を破過点といい、ガスを流し始めてから破過点に達するまでの時間を破過時間、曲線を破過曲線と呼びます。これは、吸着が充填層の比較的狭い圏内で行われ、この吸着圏(吸着帯)が時間とともに移動し、ある時間後に充填層の端に達するからです。
 工業的に使用される吸着剤は、多孔性で内部表面積が大きく吸着性が著しい個体で、活性炭やシリカゲルが代表的なものになります。吸着剤は製法そのほかによってかなりその性質が違っています。もっとも多用される活性炭には、石炭、木炭、ヤシ殻などを900℃前後で水蒸気、空気などにより賦活するガス賦活炭と、木質原料を塩化亜鉛またはリン酸などの薬品に浸漬した後炭化させて作る薬品賦活炭があり、排ガスの処理や有機溶剤の回収にはガス賦活炭が主に用いられます。
 活性炭はほかの吸着剤に比べて極性が小さく、その吸着はファンデルワールス力によるため、水、アルコールなどの極性物質よりは、飽和炭化水素などの無極性物質の吸着に優れています。
 また、炭素数の大きい炭化水素ほど吸着しやすく、形状は粒状炭、粉末炭、ビーズ炭、繊維状炭などがあります。化学薬品を染み込ませた活性炭(添着炭といいます)も使用され、アンモニアなどの塩基性ガスには酸性成分の、硫化水素などの酸性ガスにはアルカリ成分の添着炭が適します。


表.ガス吸着装置の特徴
特徴
長所①処理ガスの濃度変動に対応できる。
②ほとんど100%の除去が可能である。
③操作および装置が簡単である。
短所①処理コストがやや高い。
②ダストやミストを含むガス及び高温ガスはあらかじめ前処理が
 必要である。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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