●揮発重合乾燥(物理変化+化学反応によるもの)
この形の乾燥は、塗装した塗膜より溶剤が蒸発しはじめて乾燥がはじまりますが、この場合も重合乾燥と同様に2液形となっているものと常温では反応が始まらず、高温にすることによって反応を開始する焼付型があります。
2液形の場合は、塗料中の溶剤が蒸発したのちは重合乾燥と同じ反応によって乾燥・硬化します。
焼付乾燥の場合は、塗料は常温時では反応しないこともあり、一般には1液形で代表的なものとしてアミノアルキド樹脂(メラミン樹脂)塗料が挙げられます。
この形の塗料は、常温状態で塗装し、塗料中の溶剤を蒸発させたのちに、120~150℃程度の温度中におくと重合反応が起こり、硬化を行います。
このようにしてできた塗膜は、一般に光沢があり、付着性、物理性能の優れた塗膜になりますが、温度を上げるため、被塗物が限られ、工場での塗装が主となってしまいます。