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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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【大気特論】油燃焼とその装置




 液体燃料の燃焼形式は蒸発燃焼と噴霧燃焼があります。蒸発燃焼は、液体燃料が液面から蒸発して燃焼するもので、たとえば家庭用石油ストーブの燃焼は芯を用いた蒸発燃焼の例になります。噴霧燃焼は油を噴霧して微小な油滴群にしてから燃焼します。重油のような従姉梅雨は主として噴霧燃焼によりますが、噴霧の状態はその後の燃焼に大きく影響します。噴霧燃焼の過程は、すでに燃焼している火炎や炉壁などからの放射によって予熱され、さらにガス化すると同時に周囲の空気を吸引して混合気となり着火・燃焼します。
 油燃焼装置は、油バーナーのほかに燃料貯蔵タンク、給油タンク、油ろ過器、油加熱器、給油ポンプ、油圧調整弁などからなります。油バーナーのには蒸発式と噴霧式があり、多くは噴霧式になります。
 油圧式バーナーは燃料油自体を加圧して細孔から噴出させて霧化します。噴射前に渦巻室内で油に旋回を与えてから霧化します。非戻り油形と戻り油形があります。
 非戻り油形は大型ボイラーやセメントキルン用バーナーとして用いられています。戻り油形のものは供給圧力をほぼ一定にしておき、戻り油の圧力を変化させて噴射油量を変化させることができ、パッケージボイラーに多く用いられています。
 回転式バーナーは回転する霧化筒の端で油を遠心力で飛散させ、さらに高速の空気流で微粒子化する方式になります。軸の回転数は3,000~7,000min^-1程度で噴霧の角度は35~80°程度になります。比較的小型のボイラー用として多く用いられています。
 高圧気流式バーナーは、比較的高圧(100~1000kPa)の空気または蒸気の高速流によって油を霧化しています。油と噴霧流体の混合場所の違いによって、内部混合形と外部混合形があります。いずれも高圧かつ少量の噴霧媒体で十分な霧化ができます。噴霧角度は20~30°の狭角で、火炎は長炎になります。油量の調節比は1:10程度で、広範囲の調節ができます。ただし、燃焼時に騒音を発する欠点があります。
 低圧空気式バーナーは、噴霧媒体に空気を用い、バーナー入口空気圧力は通常、数kPa程度です。噴霧空気量は理論空気量の30~40%が適当で、多すぎるのは燃焼上好ましくありません。低圧空気式は容量200L/hまでで、小型の加熱炉やその他の加熱装置に用いられます。比例調節式のものは雰囲気調節を必要とする炉に用います。

JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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