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塗装技術の門

塗装・塗料をはじめとした内容を掲載したブログです。工業に携わる皆さまの調べものにお役に立ちたいと思っています。

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JISハンドブック 30 塗料 (30;2020)


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シリコーン樹脂塗料(silicone resin paint)




 シリコーン樹脂塗料は、シロキサン結合(Si-O-Si)からなる主鎖のSiにメチル基(-CH3)やフェニル基(-C6H5)などの基が側鎖として結合した構造を持ったシリコーン樹脂の塗料です。
 炭素(C)原子の共有結合半径が0.077nmに対して、シリコン(Si)は0.117nmで大きく、またシリコン(Si)原子の電気陰性度が炭素原子の2.5、酸素(O)原子の3.5に比べて1.8と小さく、正電荷を帯びやすいという特徴があります。これらのことにより、シリコーンは炭素系のエーテルと以下の点で性質を異にしています。
 ・Si-O-Si結合は柔軟性、反発弾性に富んでいる。
 ・Si-O結合がC-C結合やC-O結合に比べて高い結合エネルギーを有している。このため、耐熱性、
  耐酸化性に優れている。
 ・Si-O-Si結合はしなやかな結合で、比較的大きな振幅で熱振動を行うので分子運動範囲が大きく
  なり、隣の分子をあまり寄せ付けない。その結果としてシリコーンの分子間引力は小さくなり、
  表面張力が他の液体と比べて特異的に小さい。
 これらのシリコーンの特性をうまく利用した塗料として、耐熱塗料及び高耐候性塗料があります。ここでは耐候性塗料について記述します。
 1)シリコーン変性アルキド樹脂塗料
  一般にはアルコキシシリル基あるいはシラノール基をもつシリコーン中間体と水酸基を有する
 アルキド樹脂の縮合反応により合成された樹脂を用いた塗料になります。
  この塗料は、1液の酸化重合反応型であり、塗膜は平滑で光沢が非常に高く、耐候性は長油及び
 中油アルキド樹脂塗料に比べて良好です。
  主な用途としては、屋外タンク、橋梁などの重防食塗料に用いられていましたが、次第に需要
 は減りつつあります。
 2)シリコーン変性アクリル樹脂塗料
  一般にはアルコキシシリル基あるいはシラノール基を持つシリコーン中間体と水酸基を有する
 アクリル樹脂の縮合反応により合成された樹脂を用いた塗料です。
  この塗料は、ポリイソシアネート化合物を硬化剤とする2液の常温硬化型であり、硬化反応性に
 優れ、均一な架橋塗膜が得られますので、建築外装用の高耐候性塗料として用いられ、フッ素樹脂
 塗料にせまる耐候性を有します。
 3)アルコキシシリル基を有するアクリル樹脂塗料
  一般的には側鎖にアルコキシシリル基を有するアクリル共重合体の樹脂を用いた塗料です。
  この塗料は、アルコキシシリル基が触媒の存在下、空気中の水分で加水分解してシラノール基
 を生成し、さらにシラノール基同士あるいはシラノール基とアルコキシシリルとの縮合反応により
 シロキサン結合を形成して三次元架橋し、塗膜を形成します。この反応で生成するシロキサン結合
 は結合エネルギーが大きく安定であるので、この塗膜は耐候性及び耐酸性に優れています。

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重防食塗装(heavy duty coating, high performance painting)




 一般の油性さび止め/フタル酸樹脂系などの防食塗装は、屋外田園部など飛来塩分の影響をほとんど受けない一般環境で5~10年程度の塗り替え周期の維持を目標としています。一方、海上、海岸など過酷な腐食環境にある橋梁、鉄塔、煙突、設備機器などの鋼構造物を保護するために、一般の防食塗装より格段に防食性、耐久性に優れ、10年以上の塗り替え周期の維持を目標とする塗装を重防食塗装と呼びます。
 現在、この目的には厚膜型ジンクリッチペイントあるいは金属溶射皮膜の上に厚膜型合成樹脂塗料を塗り重ね、総膜厚約250μm以上とした塗装系が多く用いられています。ジンクリッチペイントは、防食塗料として亜鉛粉末を塗膜中に70%以上含む防錆塗料で、エポキシ樹脂系などの有機系、エチルシリケート系などの無機系がともに用いられます。金属溶射皮膜は、溶融した粒状の形成皮膜材料(亜鉛、アルミニウム、亜鉛-アルミニウム、アルミニウム-マグネシウムなど)を圧縮空気で鋼材に吹き付けて皮膜層を形成します。溶射皮膜の上に塗装する合成樹脂塗料には、エポキシ樹脂系、変成エポキシ樹脂系、ポリウレタン樹脂系、フッ素樹脂系などが用いられています。
 さらに、樹脂ライニングに近い性能を有する塗料として次のものの採用が増加しつつあります。すなわち、鱗片状のガラスフレークを配合して塗膜の腐食因子遮断機能と機械的性質の向上を図ったガラスフレークコーティング、2液型ポリウレタン樹脂塗料で非常にポットライフの短いものを使用し、主剤と硬化剤をスプレーガンの直前で混合して塗装することにより、速硬化性の超厚膜塗装を行うもの、エポキシ樹脂塗料に多量の骨材を加えて厚膜塗装を可能としたものなどであります。

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重合(polymerization)




 天然の高分子物質のうちセルロース、ゴムなどや、合成高分子物質のすべては小さい化学的集団の単位(単位化合物)の繰り返しによってできています。この単位化合物を単量体(モノマー:monomer)とよび、この単量体が二分子以上結合して高分子物質を作っています。このときできあがった高分子を重合体(ポリマー:polymer)といい、また重合体を構成している単量体の数を重合度とも呼んでいます。重合とは、この重合体を作り上げる反応を総称しています。
 重合には、付加重合、水素移動重合、脱離重合があります。
 付加重合とは、単量体の組成式と構造が繰り返し単位としてそのまま現れて重合体を生成する反応です。このとき重合体を支配する原動力がラジカル(フリーラジカル、遊離基ともいう)のときラジカル重合といい、イオンの時はイオン重合になります。環化重合、開環重合は付加重合の一種になります。
 水素移動重合は、単量体の組成式は重合体の繰り返し単位と変わりませんが、水素原子の移動の起こっているような重合になります。水素原子の分子内移動による分子内異性化と連鎖成長反応が交互に進みます。カチオン重合およびアニオン重合の特殊な場合として現れます。また、ポリウレタンを作る反応は水素移動共重合で、重付加ともいわれています。
 脱離重合は単量体組成から分子が脱離して重合体になっていく重合例になります。重縮合や付加重合は脱離重合の一種です。

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