▽マレイン化油系塗料
あまに油や脱水ひまし油に無水マレイン酸を反応させてマレイン化油とした水溶性塗料で、単独では電着特性、塗膜性も十分ではありません。そのため、さらにスチレン、ビニルトルエンなどを付加重合させるとか、フェノール樹脂、アミノ樹脂などを混合、縮合させてマレイン化油を持って電着塗料化したものです。
▽アルキド樹脂系塗料
樹脂骨格内に多くのカルボキシル基(-COOH基)を導入し、比較的低分子の水溶性アミノ樹脂(HMMM)を併用したもので、焼き付けすることにより高分子化します。電着用塗料としては、硬化成分としての架橋剤や、中和剤の選択が重要であり、その種類により塗料状態、電着塗膜性能が左右されます。
▽エポキシエステル系塗料
エポキシ樹脂に乾性油脂肪酸でエステル化し、このエステルの脂肪酸に無水マレイン酸を付加して、アンモニア、または有機アミンで中和し、水溶性樹脂としたものをもって電着用塗料としたもので、マレイン化油系塗料に比べ耐食性、耐アルカリ性に優れています。